Yasuko Kumazawa Architect Office

京都の町家改修〜構造の修繕

20.10/25 [ 京町家計画 ]

解体後、2度目の現場打ち合わせ。
2階梁がジャッキアップされ、柱の根継ぎや取り替えの工事と基礎工事の準備が進められていました。

ジャッキアップされた現場


痛んだ柱は根継をしてなるべく継続利用します。

既存柱の根継のための仕口加工をする長谷川大工



入れ替えられた延石と根継された柱


増築されていたユニットバスを撤去した後のスペース。延石を新たに設置。小さな庭スペースが見えてきました。
延石の先が庭になる

延石の先が庭になる予定。



延石に使われているのは、南禅寺から貰い受けたという、ツキデ工務店の倉庫に眠っていた石。かつてはフェンスの支柱として使われていたと思われます。

延石として使った南禅寺からの石



今回は庭の開口に建て込む古建具を探しに井川建具を訪れました。

井川建具倉庫

庭への開口部に使われていたガラス戸。4隅が丸くなっている隅丸。


倉庫の中のたくさんの建て具の中から井川さんは適当なサイズの庭用のガラス戸を探し出してくださいました。

京都の町家改修〜解体後

20.10/10 [ 京町家計画 ]

9月から始まった解体工事がほぼ完了したという知らせを受けて、現場打ち合わせに赴きました。
構造材以外がほぼ取り払われ、骨格があらわになっていました。

1階骨格


2階骨格





まずは柱の足元の基礎工事の打ち合わせ。部分によって納まりがまちまちで、延石や一つ石の上に石場建てになっていたり、煉瓦積みの上に柱が立っている箇所もあり、建築されてから何度か改修されていることが伺えます。
煉瓦積みになっている外周は内側にRCで新たに基礎を作りその上に古い柱に添えて新しい柱を設置して補強することにし、中通りのレンガは取り払ってコンクリート耐圧盤を打ち、その上に柱を下ろすことにしました。

既存延石


中通りの煉瓦積み


外周の煉瓦積み


柱の根元は朽ちている部分があり、根継をしたり、新しい柱に取り替えたりして補強していきます。

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