Yasuko Kumazawa Architect Office
 杉並の住宅地に位置する敷地は西が道路に面した、間口 8.6M 奥行き 16Mの東西に長い形状。南には隣家の外壁が迫り、冬場の日照に乏しく薄暗い印象でした。そこで日中の日照と眺望を確保するため、視線が抜ける方角である南東角に庭を設け、その周りに暮らしの場が展開するプランとしました。
 住居空間の床面積が28坪とコンパクトな住宅でありながら、1階に水周りとプライベート空間を集約することで、2階は家族4人がゆったり寛げるリビング空間が実現しました。
 広間に隣接した、家族共有の本棚のある和室は、個人の時間を楽しめるコージーな空間となっており、リビングに居る家族の気配を庭の緑越しに感じながら過ごすことができます。
所在地:東京都
家族構成:夫婦+子供2人
構造規模:木造2階建て
敷地面積:136.86㎡ (41.4坪)
延床面積:94.85㎡ (28.68坪)
用途地域:第一種低層住居専用地域
準防火地域
建ぺい率/容積率:50/100
施工会社名:幹建設
設備:そよ風搭載 (空気集熱式暖房)
植栽:風 (ふわり) 楠 耕慈 
家具:Hao&Mei 傍島 浩美
写真:西川 公朗

  • 宮前の家Ⅱ-1

    南の庭に面した2階広間。現場制作による木製開口部は、庭の木々を楽しむためのガラスはめ込み窓とテラスへ出る為の
    引き戸で構成される。右奥にL字で繋がる和室が見えている。

  • 宮前の家Ⅱ-2

    ダイニングを見る。キッチンはオープンであるが、前に立ち上がりを設け手元が見えないデザインとしている。
    壁から続くように弧を描いて塗りあげた漆喰天井は柔らかい光で空間を包み込む。

  • 宮前の家Ⅱ-3

    ソファー周りのしつらえ。脇にはニッチ状の飾り棚。

  • 宮前の家Ⅱ-4

    家族共有の本棚を備えた和室。奥にあるデイベットでくつろぎながら読書の時間を楽しむ。

  • 宮前の家Ⅱ-5

    木製建具の開口からは、南の庭と隣家の庭の木々が連なるのが見通せる。

  • 宮前の家Ⅱ-6

    階段室内に設けた家族共有の書斎コーナー。窓からは通りと前庭の緑が見える。

  • 宮前の家Ⅱ-7

    シンプルな切り妻の屋根が連なる外観。手前の平屋部分は駐輪場。2台分の駐車スペースを確保している。

  • 宮前の家Ⅱ-8

    植栽の脇のアプローチ空間。突当たりを左、右とクランクした先に玄関ドアがある。

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