Yasuko Kumazawa Architect Office
 敷地は杉並区の住宅地の一角に位置する、20m以上の長さの竿の通路をもつ旗竿敷地。初めてここに訪れた時、入り口付近の生い茂った草を掻き分けて奥に進むとその先に、光に満ちた四角い土地が現れました。自宅とアトリエを兼ねた住宅をここに建てることを決め、このぽっかりとした明るさを大切に設計したいと思いました。
 平面的に四角い2つのブロックを南北にずらして配置することで、南北に2つの庭をつくりました。そうしたことで、どの室にも、風、光、風景を取り込むことのできる生きた窓の在りかとして機能し、同時にそれぞれの性格に呼応した居心地を生み出しています。その庭を巡回するように、1階はパブリックなスペース、2階にはプライベートな居場所がグラデーションしながら展開し、場の重なりによって奥行きを感じさせる家になったと思います。

(※ご連絡いただければ内覧頂けます。)
所在地:東京都
家族構成:夫婦+子供1人
構造規模:木造2階建
敷地面積:218.97㎡(66.24坪)
延床面積:131.67㎡ (39.83坪)
用途地域:第一種低層住居専用地域
準防火地域
建ぺい率/容積率:50/100
施工会社名:幹建設
設備:OMソーラー搭載
   (空気集熱式暖房)
植栽:風(ふわり) 楠 耕慈 
家具:Hao&Mei 傍島 浩美

  • 宮前の家-1

    1階リビングの暖炉を見る。天井には空気循環のための小さな吹き抜け。

  • 宮前の家-2

    リビングから南の庭を見る。左奥に見えるのがダイニング&キッチン。

  • 宮前の家-3

    ダイニング&キッチンをみる。南の庭からの光、木々の緑、景色が望める明るい場所。

  • 宮前の家-4

    アトリエの窓から北の庭を見る。開口部は上部にはめ殺しのガラス、下部に通風のための突き出し窓を備える。

  • 宮前の家-5

    階段室。上部の天窓から光が差し込む。

  • 宮前の家-6

    2階ホール。家族のための第2のリビングの役割を持っている。TVボードは傍島氏の制作による。奥には和室が見える。

  • 宮前の家-7

    ホールから家族室を見る。

  • 宮前の家-8

    家族室を見る。ソファーベットで本を読んだり、ちゃぶ台で絵を描くなどして過ごすための空間。

  • 宮前の家-9

    プライベートな風呂庭を楽しめる浴室。

  • 宮前の家-10

     

  • 宮前の家-11

     

  • 宮前の家-12

    玄関ホールを見る。突当たり奥がアトリエ。右奥のリビング、ダイニングは裏導線で繋がり、回遊できるプランになっている。

  • 宮前の家-13

    アプローチから北の庭を見る。ガラス越しにアトリエ、右に玄関扉が見える。

  • 宮前の家-14

    樹々のトンネルが続く長さ23mのアプローチ空間。突き当たりの階段を右にクランクすると北の庭にたどり着く。

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